
糖尿病
糖尿病とは膵臓のベータ細胞で分泌されるインスリンの作用が不足することで、慢性的に血糖値が上がってしまう病気です。早朝空腹時の血糖値126mg/dl以上または随時血糖値200mg/dl以上のいずれかに該当し、過去1~2か月の血糖値を反映するHbA1cが 6.5%以上の高値であることが確認されれば糖尿病と診断されます。
糖尿病の患者数はどんどん増えており、糖尿病および糖尿病が強く疑われる人の割合は日本人男性の15.5%、日本人女性の9.8%とされています(国民健康・栄養調査 2014年)。
高血糖による症状としては喉が乾き、たくさん水分を飲む(口喝・多飲)、尿がたくさん出る(多尿)、体重が減る、疲れやすくなるなどありますが、糖尿病を発症して日が浅い方や軽症の方において自覚症状はほとんどありません。このため健診などがきっかけで糖尿病と診断される方が多いです。
その一方で心筋梗塞などの心血管病を発症してしまったり、神経障害(神経痛や感覚障害、下痢や便秘、排尿障害など)、網膜症(最悪の場合は失明)、腎症(悪化すれば人工透析が必要)といった合併症を発症し、生活に不自由を生じてしまって初めて糖尿病の診断に至る場合もあります。
糖尿病は自覚症状が乏しいため、なるべく早い段階で発見し、血糖値の改善と合併症予防を目指すことがとても大切なのです。
糖尿病の分類
| 1型糖尿病 | 膵臓のベータ細胞が壊れることでインスリンが分泌されず、インスリンそのものが枯渇してしまう。 |
|---|---|
| 2型糖尿病 | インスリンの分泌が低下したり、インスリンが分泌されても効きが悪く(=インスリン抵抗性)、高血糖になる。 |
| その他特定の病気や薬剤によるもの | ・ 遺伝子の異常 ・ 慢性膵炎や膵がんなど膵臓の病気 ・ 内分泌疾患(Cushing症候群、先端巨大症など) ・ 肝硬変などの肝臓の病気 ・ ステロイドなど薬剤の影響 ・ 免疫の異常 |
| 妊娠糖尿病 | 妊娠を契機に発症した糖尿病 |
実際は2型糖尿病が全体の95%以上を占めていて、インスリン分泌低下とインスリン抵抗性の両方が関わっています。肥満(特に内臓脂肪型)、高血圧、高中性脂肪(トリグリセライド、TG)血症や低HDL血症(善玉コレステロールが低い状態)はインスリンの効きが悪くなる要因ですので、糖尿病の管理のためにはこれらの予防・治療がとても大切です。
一般的な2型糖尿病の治療は食事療法、運動療法、薬物療法(内服・注射・インスリン注射)に分けられます。お薬については従来薬に比べて低血糖リスクの少ない安全なものがよく使われるようになりました。さらに週一回自己注射するものなど選択肢が増えたため、お一人お一人のライフスタイルや病状に合わせた薬物療法が可能です。食事療法は糖尿病治療の基本中の基本であり、無理なく実現可能な内容で継続することが大切です。本来は経験のある栄養士による栄養相談を受けていただくのが望ましいですが、どなたでもすぐに始められるように簡単なアドバイスをさせていただきます。ぜひご活用ください。
糖尿病の食事療法ワンポイントアドバイス

| □ | 朝昼夕の三食をきちんと食べましょう(外食、お惣菜は味付けが濃くて脂肪、塩分、糖質が多く野菜は少ないので、高血圧や高コレステロール、肥満についても要注意) |
|---|---|
| □ | ゆっくりよく噛んで、腹八分目に(よく噛むことで満腹中枢が刺激され食欲を抑えます) |
| □ | 食べ始めの順番は①野菜⇒②主菜(タンパク質)⇒③主食(ご飯) (食べ始めのインスリン分泌がよくなり、食後の高血糖の改善が期待できます) |
| □ | 野菜、海藻、きのこを積極的に食べましょう |
| □ | 揚げ物、ラーメン、カレーなどの食べ過ぎに注意して、油を摂りすぎないように (煮る、蒸すなど油を使わない調理法を活用) |
運動療法はお一人お一人の年齢、基礎体力、糖尿病の病状や合併症の有無などに応じて運動の種類や強度、時間などを決めて適切に実践する必要があります。無理なメニューだと体に負担がかかりますので、事前に医師に相談してから始められることをお勧めします。適切な運動療法によって得られるメリットは以下のようなものです。
運動療法の効果

| □ | 運動を継続することで単に運動中に血糖が低下するだけでなく、インスリン感受性が高まる (インスリンが効きやすい体になる) |
|---|---|
| □ | 脂肪燃焼効果によって肥満が改善する |
| □ | 内臓脂肪が減るとコレステロールや血圧も改善して、動脈硬化の進行が抑えられる |
| □ | 心肺機能や基礎体力が高まり、筋肉の衰えや骨粗しょう症を予防する |
| □ | やる気が出てストレス発散にも効果がある |
最近では認知症予防、がん予防の効果もいわれていますので、生活習慣病対策だけでなく、豊かな老後のためにも無理のない適切な運動療法を積極的に行うことをお勧めします。
どうでんクリニックは糖尿病の診断・治療に取り組みます。薬の処方だけでなく食事・運動療法などのアドバイスも可能です。
血糖値が気になる方はお気軽にご相談ください。
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